介護の現場でよく聞く悩み——
- 朝起きると腰が痛くて動けない
- 夜勤明けは湿布が手放せない
- 何度も腰を痛めて、この仕事を続けられるか不安
結論から言います。
介護職の腰痛は「根性」や「気合」で解決できる問題ではありません。
実際、介護職の約8割が腰痛を経験していると言われており、離職理由の上位にも常に「身体的負担」が挙げられています。
ですが――
正しい福祉用具を使うだけで、腰への負担は驚くほど軽減できます。
この記事では、
- 腰痛が起こる本当の原因
- 腰を守るために「絶対に使うべき」福祉用具
- 現場でよくある失敗例
まで、介護現場を知る視点で徹底解説します。
目次
なぜ介護職は腰痛になりやすいのか?
原因① 人の体重を「人力」で支えている
移乗・立ち上がり・体位変換。
これらを 人の腕と腰だけで支えるのは、正直ムリがあります。
体重50kgの利用者様を前かがみで支えると、
👉 腰には300kg以上の負荷がかかるとも言われています。
※参考ページ(整体院献身堂)
原因② 「福祉用具を使わない文化」
- 時間がない
- 慣れていない
- 使うと逆に大変そう
こうした理由で、本来使うべき用具を使わず、腰を犠牲にしてケアしている現場は少なくありません。

確かに、支援は時間との勝負感はありますが、一度腰を痛めてしまうと自分のQOLも下がり、仕事もままならない為、福祉用具での予防は大切です
腰痛とおさらばするための大前提
「人の力でやらない」=これが最大の腰痛対策です。
福祉用具は
- 手抜きでも
- 甘えでも
- 技術不足でもありません
👉 プロとして自分の体を守るための“必須装備”です。
腰への負担を激減させる!おすすめ福祉用具7選
① 介護リフト(移乗用リフト)
腰痛対策の王様。迷ったらこれ。
- ベッド ⇄ 車いす
- トイレへの移乗
- 全介助の利用者
👉 持ち上げ動作がほぼゼロになります。
メリット
- 腰への負担が劇的に減る
- 利用者も安心・安全
- 事故防止にもつながる
デメリット
- コストがかかる
- スペースの確保に悩む場合がある
- 使い方によっては、リスクがある
- 慣れるまでに時間がかかる
ポイント
その現場にあった、介護用リフトを選ぶ必要がある。現場の声をきちんと聞く
おすすめ移乗リフト✨
② スライディングシート(移動補助シート)
ベッド上の体位変換・位置調整に最強。
メリット
- 摩擦を減らして「引く力」を最小限に
- 腰をひねらずに動かせる
- 比較的、安価
- すぐ使える
デメリット
- 使えるご利用者様やシーンは限定的
- 負担軽減率はそれほど高くない
こんな人におすすめ
- 寝たきりの利用者が多い
- ベッド上のケアが多い
👉 1枚あるだけで、腰の消耗が段違いです。各現場に1枚はあってもいいかもしれません。
おすすめのスライディングシート✨
③ スライディングボード(移乗ボード)
座位が保てる利用者さんの移乗に◎
- ベッド ⇄ 車いす
- 車いす ⇄ トイレ
メリット
- 抱え上げ不要
- 腰だけでなく「肩・手首」も守れる
- すぐ使える
- 比較的、安価
デメリット
- ご利用者様によっては、職員の手首や腕に負担がかかることも(使い方の工夫が必要)
おすすめスライディングボード✨
④立ち上がり補助器(スタンディングリフト)
「ちょっと立てる」利用者さんには最適。
- 全介助になりかけの人
- 膝折れリスクがある人
メリット
- 残存機能を活かせる
- 機能訓練にも活用できる
- トイレ誘導がしやすい
デメリット
- 使えるご利用者様やシーンが限定的
- 負担軽減率は高くない
- そこまで安価ではない
👉 中腰で支える動作がなくなるだけで、負担は軽減できます
スタンディングリフト購入例✨
⑤ 移動用手すり・ベッド柵
「自分で動いてもらう」環境づくりも重要。
こちらは、どちらかというと、手すりがない場所での転倒等予防向きです。
- 立ち上がり
- 寝返り
- 座位保持
👉 介助量が減る=腰への負担が減る
おすすめ移動用手すり✨
一部分に最適です!
⑥ 腰部サポーター(補助的に)
注意点:これだけに頼るのはNG
福祉用具ではないですが、いわゆるコルセットは、安価ですぐる使えるのでおすすめです。
- あくまで「補助」
- 用具を使った上でのプラスα
👉 サポーター+福祉用具がベストです。
おすすめコルセット✨
よくあるNG例|腰痛が悪化する原因
❌ 「ちょっとだから」と人力で抱える
❌ 用具はあるけど面倒で使わない
❌ 無理な姿勢のままケア
❌ 痛みを我慢し続ける
👉 これ、腰痛一直線コースです。
福祉用具を使う=ご利用者様のためでもある
介護職だけでなく、ご利用者様の安全にも直結します。
- 転倒・転落リスクの低下
- 急な動きによる恐怖の軽減
- 安定したケアで信頼関係UP
👉 「楽をしている」どころか、質の高いケアです。
無理に移乗等をしていると、離職、転落・転倒、打撲・表皮剥離などの原因にもなります。
まとめ|腰を守れる人だけが、長く介護を続けられる
介護は、尊い仕事です。
でも——
自分の体を壊してまで続ける必要はありません。
- 腰痛は「職業病」じゃない
- 正しい用具で防げる
- プロほど道具を使う
今日からできる一歩は、
👉 「人力でやらない」と決めることです。
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ボディメカニクスにも限界がある!