入浴介助の基本【安心安全な入浴空間を】

入浴介助の基本【安心安全な入浴空間を】

こんににちは(^^♪
今回は、5大介助の1つ入浴に関してお伝えできればと思います。

入浴は、私たちが生活する中で癒しの時間の1つですよね。
温泉いったり、もちろん家でお風呂に入ったり・・・。

疲れを癒すうえでも絶大の効果を発揮しますよね!
そんなお風呂をお手伝いするので、もちろん大事なことはたくさんあります!
それをこれから、順に追って説明させて頂きます!

入浴(介助)の考え方・ポイント

入浴は先述したように、疲れを癒す・汚れを落とす意味でも、暮らしの中で重要な行為です。
入浴介助で大事な点には以下があります。

  • 入浴の効果を知る
  • 安心・安全な空間を作る(介助)
  • 体調の変化に留意する
  • 清潔を保持する
  • 皮膚状態を観察する
  • 感染症に注意する
  • 浴室と脱衣室の温度差に注意する

入浴の効果を知る

入浴の効果には一般的に
・リラックス効果
・血行促進
・副交感神経が優位になる
・リンパの流れを良くする
・心臓や肺の活発化
・関節の緊張の緩和
・筋肉を緩み
・新陳代謝の向上
などが知られています。
QOL向上には不可欠な行為といえます。

安心・安全な空間を作る

安心できる言葉かけ、環境を作ることで、安心して入浴できる空間ができます。
するとご利用者様も、入浴が苦ではなくなり、入る楽しみにもなります。

また、余計な物をどかしたり、手すりを増やしたり、安全面での環境整備と支援が必要です。
怪我や転倒などの事故自体もご利用者様へのダメージになりますが、それが恐怖心に繋がります。

体調の変化に留意する

入浴前に必ずバイタル測定(体温・血圧・脈拍・サチュレーション)を測り、本人にも体調を確認しましょう。
入浴後は血圧が低下したり、体温の変化により体調を崩しやすくなります
その為、入浴後しばらくは良く観察し体調変化に注意しましょう。
水分補給も忘れずに!

清潔を保持する

私たちがお風呂に入る大部分の理由がこれではないでしょうか。
皮脂をしっかり落とし清潔を保持することで、痒み予防・体臭予防・水虫などの感染症予防につながります。

ただし、ゴシゴシ洗う必要はありません。かえって皮膚にダメージを与えてしまいます。
極端な話し、シャワーで流すだけでも十分だと言われています。
洗い残しには注意を!

皮膚状態を観察する

入浴介助では、全身を観察することができます。
その為、この機会に全身の皮膚状態を観察し発赤・褥瘡・傷などがないかチェックさせて頂きましょう。

感染症に注意する

感染しているご利用者様は一番最後にするなど、接触タイミングを工夫しましょう。
入浴(人媒体)で感染症には以下があります。

  • 水虫
  • C型肝炎
  • 性感染症 など

また、レジオネラ菌にも注意が必要です。
レジオネラ菌は、水回り(水循環設備)や空調などから空気及び飛沫感染します。
その為、しっかりと清掃し清潔を保持することをオススメします。

浴室と脱衣室の温度差に注意する

いわゆるヒートショックです。
温度の急激な変化による血圧の変動で起こります。
空調での温度管理や、浴槽内に浸かっている時は浴室のドアを開けるなど、脱衣室との温度差を極力なくす工夫が必要です。

脱衣室を温めすぎると、介護者の体調面も心配ですので、ドアを開けて均一にすることが現実的だと言えます。

入浴形態

入浴形態には以下があります。

  • 一般浴
  • ボランテ浴
    浴槽の側面が上がり、下からお湯が一気に出る浴槽です。
    平行に移乗ができるのが最大のメリットです。
  • リフト浴
    形は様々ですが、基本的には椅子に座ったまま浴槽に入ることができるものになります。
    座位は保てるが、立位が困難な方でも安心して入ることができます。
  • 機械浴
    一言で言うと、寝たまま入れる浴槽です。

入浴介助の手順

準備編

  1. 入浴の同意を得る
    納得し、楽しみになるような言葉かけをするとなお良い
  2. バイタル測定(体温・血圧・脈拍・サチュレーション)
    37度以上や普段とは違う血圧であれば中止し、更衣などに置き換える
  3. 衣類やタオルの準備
    衣類は、ご利用者様本人と選ぶようにする

介助編

  1. 衣類を脱いでいただきます
    ご利用者様のニーズ(要望)や残存機能、性格を考慮します。
  2. シャワーのお湯の温度を、自身の手で確認し、ご利用者様の足にまずかける。ご利用者様本人に温度は大丈夫か確認する
  3. 足から上へゆっくりかける
    いきなり上から掛けるとヒートショックを起こす可能性がある
  4. 声を掛けと同意を得ながら、後頭部からお湯をかけ洗髪をする
    後頭部から掛ける理由は、顔にお湯が掛からないようにする為と、ビックリさせないためです。
    襟足や耳の後ろは、洗い残しが比較的に多い部分なので、入念に洗いましょう
  5. 上から下へ洗身をする
    脇やお腹周りのたるみは洗い残しが多い部分なので入念に洗いましょう
    指の間もしっかり洗いましょう
  6. 一度泡を流し、立ってもらい、お尻・陰部を洗います
  7. 湯船のお湯の温度を一緒に確認し、湯船へ誘導します
    湯船に浸かっているときは、いいコミュニケーションの時間ですので、邪魔しない程度に積極的に話をすると良いと思います
  8. 上がったら、上がり湯を掛けます。この時も、足から掛け徐々に上へ行きます
  9. バスタオルでこすらず、体の水をふき取ります。
  10. 脱衣室へ移動し、着衣し、ドライヤーで髪を乾かします

※ご利用者様のADLや性格によって手順は異なります。

入浴介助に注意したいリスク

入浴介助では主に以下の点がリスクとして挙げられます。

  • 転倒
    床が湿っているため、通常状態より滑り転倒しやすい状況になっています。
  • ヒートショック
    先述しているように、浴室と脱衣室の温度差によって起こります。
  • 表皮剥離・外傷
    転倒以外にも、福祉用具や角などに知らず知らずぶつけて、表皮剥離や外傷ができる事があります。
  • 脱水症状
    入浴では、普段より多く汗をかきます。したがって、水分が失わられ、脱水になる可能性があります。入浴後は水分補給を勧めましょう。

こういったリスクを念頭に置き、危険予測をして支援することが大切です。

まとめ:安心安全な入浴空間を

お風呂はリラックスできて気持ちいですよね♪
私も温泉が好きで、コロナ前は友人と良く行っていました^ – ^

ご利用者様にも是非、リラックスできるお風呂にしたいものですね。
それと同時に、危険も伴いますので、きちんと危険予測しながらリラックスできる入浴介助を目指していきたいと私は考えています!

最後までお読み頂きありがとうございました!
この記事が少しでもあなた様のお役に立てたら幸いです。
是非、記事のご要望がありましたら、お問い合わせにてご連絡お願いいたします。

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ABOUT US
Shatten_Leonard
特養で介護福祉士として10年働いております。 その経験と知識を活用し、介護職への方はもちろん、利用者本人・そのご家族様・介護に携わる皆様、そして、これから介護に携わりたいと思っている皆様のお役に立てればとブログを始めました!